大量の軽石を撤去/池間漁協と自治会
重機入れず、人海戦術
小笠原諸島の海底火山の噴火による軽石が、大量に漂着している池間島のフナクス海岸などで1日、池間漁業協同組合(與那嶺大組合長)と池間自治会(仲間広二会長)合同の除去作業が行われた。重機の入らない場所での作業となり、参加者たちは人海戦術で大量に堆積した軽石を除去した。
冷たい北風が吹く中、フナクスとトゥーイヤー海岸で作業は行われ、参加者たちは集めた軽石をふるいで砂を落としながら袋に詰め込んだ。
同漁協によると、この日は島民だけでなく、民泊の高校生たちや県の職員を含め約60~70人が参加して、軽石を除去した。
與那嶺組合長は「池間の海岸は重機が入れないのでこうして人の手で除去するしかない。今後もまだ軽石は漂着すると思うので、何としても行政の支援が必要」と訴えた。
仲間会長も「こうして皆で力を合わせて取り組むと思ったよりも早く作業が進んだ。こうして協力してもらえて本当にありがたい」と参加者たちの労をねぎらった。
参加者からは「今回は急な呼び掛けだったので、道具の準備が不足していた。特にふるいをもっと用意すればより効率的に作業は進められると思う」などの声も聞かれた。
同漁協によると、この日は2カ所の海岸から7~8㌧の軽石を土のう袋に入れて撤去した。
特に軽石の漂着が多いフナクス海岸は池間島の北東側にあり、観光客に人気のビーチ。約1週間前から軽石の漂着が見られていたが、11月28日の夜から29日の朝にかけて、白い砂浜は一転し、灰色に変わっていた。