復帰年の航空写真発見/市総合博物館
半世紀前の島の姿/当時知る貴重な資料
来年2022年は、1972年5月15日に沖縄が本土へ復帰して50年目の節目を迎える。そうした中、復帰の年の3月に宮古島の上空から撮影された航空写真が市総合博物館で昨年末に見つかり、館内に展示されている。昨年末に見つかってすぐに展示されているものの、新型コロナウイルスの影響で休館期間が長かったこともあり、これまで市民の目に触れる機会は少なかったという。それでも、最近では当時の宮古島を知る人たちは興味津々の様子で見入っているという。
この航空写真は、コロナ禍で休館中の昨年末に館内の資料を整理していた際に巻かれた状態で見つかったという。
広げてみると大きな航空写真でさらに半世紀前のものであり、貴重な資料ということで板に貼り付けてすぐに館内に展示したという。
その大きさは、縦が2㍍47・5㌢、横が2㍍43・5㌢。写真の下の部分には読み取りづらいが「計画機関 平良市役所」「作業期間 トーケン開発航業株式会社」とあるほか、「昭和47年3月17日撮影で縮尺約1万分の1となっている。
航空写真に映っている宮古空港や平良港など、島の発展に重要な役割を担っていた施設などは現在と比べると、かなり規模が小さく、宮古空港は花笠空港になる前の状況で、平良港の桟橋の数も一つだけとなっている。
そのほかにも館内には、今回見つかった航空写真の隣に1987年ごろに撮影された当時の平良市街地の航空写真も設置されており、訪れた人たちは復帰から15年で大きく変化している島の様子に興味津々の様子で見入っているという。
同館の職員は「若い世代は二つの写真の違いを見分けられないようだが、年配人たちは空港や道路の移り変わりの様子を含めて興味深そうに見入っている」と話した。