「社会に貢献する学生育成」/宝塚医療大学
建物譲渡受け学長会見/市長、地域の振興発展期待
統廃合で廃校となった城辺中学校を活用して観光学部の設置計画を進めている宝塚医療大学(兵庫県宝塚市)の岸野雅方学長は22日、市議会が校舎などの建物を無償譲渡する議案を可決したことを受け、市役所で会見し、「地域に根付いた学校、コミュニケーション、交流の場ができることを期待している。若者が免許を有する職業に就き、自立し社会に貢献する有用な学生を育てることを目的としている」と説明した。
会見には同大の小原教孝教授、座喜味一幸市長、大城裕子教育長が同席した。
同大は宝塚市と和歌山市に保健医療学部を持つ4年生大学で、大学を運営する学校法人はほかに大阪市、名古屋市、横浜市、東京都、郡山市、札幌市で医療技術系の専門学校を運営している。大学の学生は現在、約900人。
2023年4月に新設する観光学部は1年次のカリキュラムを城辺中の建物を利用して行う。建物を無償譲渡する議案が21日、市議会で可決された。土地は賃貸借契約を結ぶ。敷地内に学生寮を建設する計画。
学部設置計画によると、観光学科のみで入学定員100人。うち地元枠30人、留学生30人を想定している。1年次は原則全寮制で全員宮古島キャンパスで学ぶ。入寮は宮古島出身者を対象外にする。英語や情報通信技術(ICT)、コミュニケーション能力、観光の専門家としての実践的能力の育成などに力を入れる。
2年次以降は大阪あるいは東京キャンパスの▽ヘルスツーリズム▽エアライン▽地域経営▽ホテル・ブライダル-のコースへ進む。 座喜味市長は「大学、地元双方から大学設置の要望があった。市としても大学設置が地域の活性化、市の振興発展につながるよう取り組んでいきたい」と述べた。