新型コロナ 減少傾向も注意を/宮古保健所・木村所長
本土での感染者増懸念/家庭内での対策徹底呼び掛け
新型コロナウイルスの市内の感染状況について、宮古保健所の木村太一所長は18日、宮古毎日新聞社の電話取材に、「このまま減っていくと思うが、本土のほうで感染が増えている。これからは本土から(ウイルスが)入って来るパターンも想定されるのでしばらくは注意が必要」との見解を示した。また、同保健所が家庭内感染を防止するための取り組みについて紹介した。
新型コロナウイルスの感染者が4日連続で50人以下になった。減少要因について、木村所長は「オミクロン株の性質もあるとは思う。かなり潜伏期間が短く、治りも早く回転率が早い。すごい勢いで立ち上がるが、同じように去って行くのではないか」と話した。
また、「まん延防止等重点措置などもあり、市民もかなり注意している。接触者センターや検査のキャパシティーの広がり、保健所も調査を重点化して継続している。医師会や医療機関と連携し協力していることなどもあると考えられる」と分析した。
一方、1月の感染者は累計1000人を超え、現在も多くの人が自宅療養となっている状況について、「宿泊施設や病院にも限りがあり、家庭内感染を防止するための取り組みが必要」と強調。家庭内感染を防止するため、保健所は①同居者に陽性がいる場合②陽性者と接触したなどのリスクのある状況-の二つの状況を想定して対応に当たっているという。
同居者に陽性者が出た場合は療養状況を調査した上で▽感染者と部屋を分ける▽感染者の世話はできるだけ限られた人がする▽マスク着用(感染者のいる部屋で着用したマスクは室外に持ち出さない)▽こまめに手を洗う▽換気の徹底▽手で触れる共有部分の消毒▽汚れたリネン、衣服は手袋とマスクを着用し洗濯▽ごみは密閉し捨て、すぐに石けんで手洗い-を指導。個室での療養が難しい場合は宿泊施設を利用してもらっているという。
同居者にリスク(飲み会に参加や会食したなど)がある場合については「(家族が)ほぼノーガードの状態で接触している」と説明し「(接触した家族で発熱などの)症状があれば早期のPCR検査」「(無症状であれば)家庭内での最終接触から3~6日後にPCR検査」「マスクの着用」などを求めている。
自宅療養の注意点として、「オミクロンは軽症が多いが、ワクチン未接種は重症化するというケースもあるため、重症化しやすい肥満や糖尿病など重症化因子がある人は健康観察をしっかりとしてもらう必要がある」と訴えた。
共用部分や物品については「職場等ではそんなに共用部分や物品はないが、家庭だとトイレやタオルなどしっかり消毒することが重要」と語った。
感染者がマスクを着用していた場合、人にうつす可能性が5分の1まで減少するといわれているとし、「家庭内で陽性者との接触する場合は解除されるまでの10日間は互いに必ずマスクを着用する。濃厚接触者などリスクのある人と接触する場合でも1週間は互いにマスクを着用することでかなりブロックすることができると思う」と話した。