日常生活の回復へ全力/座喜味市長
就任1年、コロナに専念/6次産業化進展に手ごたえ
座喜味一幸市長が就任してから、25日で1周年となる。市政刷新を実現したこの1年間の取り組みを振り返った印象や、2年目に向けた抱負などについて座喜味市長に聞いた。
1年間を「コロナに始まりコロナに終わった」と振り返る座喜味市長。「コロナに関しては大変長い間にわたり市民の協力を得てきたが、今またオミクロン株の急拡大ということになり市民に迷惑を掛けているとの思いはある」と語った。その上で「しかし市民の協力により縮小の方向に向かっているのではないかとの思いを持っている。ぜひとも3回目のワクチン接種を受けてもらい、早めに当たり前の生活、経済に戻していきたい」との考えを示した。
1周年を迎えた感想としては「市民から負託を受け当選させていただいたことへの感謝を忘れることはない」と言い「皆さんの市政を刷新してほしい、市民の目線で行政をクリーンにしてもらいたいという思いは一貫して持ち続けて行政に当たってこれたと自負している」と強く訴えた。
1年間の取り組みにより見られるようになった変化としては「6次産業化を進め、それにより所得10%の向上を達成しようという目標を掲げ取り組んできたおかげで、農業の生産意欲が高まりし、加工産業に対する動きが非常に活発になってきた」との見解を示した。
座喜味市長が新設させた産業振興局の実績の一つとしては「『6次産業化とは何ぞや』という整理ができたこと」を挙げた。「付加価値の高い商品開発を進めなければならないということが1~3次産業で明確に整理できた」と指摘した。
昨年、ミサイルが搬入されるなどの動きがあった自衛隊配備問題については「基本的に自衛隊配備に関して私は容認の立場。ただ、さまざまな考えを持っている人がいるので、いろいろな人がいろいろな意見を言える状況は大変良いことだと思う」との見解を示した。
2年目の抱負としては「例えば観光と農業のリンクということがあるが、まずは具体的な戦略商品を定め、年間を通して安定供給できる体制を作る。それから宮古の特性のある特産品を加工していく食品加工技術の定着を進めたい。そして商品や売り込み方について具体的な結果を出していきたい」との思いを語った。
旧町村部の振興、発展に向けた取り組みとしては、各出張所でのサービス拡大や利用可能な旧庁舎の利活用、地域の拠点となる施設の整備などを挙げた。
2年目に向け、市職員に対しては「前例主義を排し、新たな発想でやっていってもらいたい」。市民に対しては「市民が主役の町づくりをしていくので多くの提案、提言をいただきたい」と呼び掛けた。