コロナ収束願い大漁旗/佐良浜、池間島
2年連続、静かな旧正月
旧暦1月1日に当たる「旧正月」の1日、例年は盛大に祝う佐良浜や平良の池間島などでは昨年に引き続き新型コロナウイルスの感染拡大による影響で静かな新年となった。池間漁港や佐良浜漁港では、例年より少ないながらも大漁旗がはためき、早期のコロナ収束と大漁を願いながら新年をスタートさせた。
毎年、多くの漁師宅では、盛大に祝宴が開かれ友人や親戚らが、祝い酒を酌み交わしながら交流を深めるが、今年は「まん延防止等重点措置」が延長された中での旧正月となり、各方面から自粛が呼び掛けられた。
佐良浜漁港では、色鮮やかな大漁旗がはためく中、行き交う人たちからは「今年は盛大に祝いたかったのに残念。いつになったら旧正月を盛大に祝えるのかね」などの声が聞かれた。
佐良浜地区の民家では、例年よりも小規模に旧正月を祝う家庭があり、親族それぞれが料理を持ち寄って時間を制限しながらも楽しいひとときを過ごしていた。
また、池間漁港では、漁師たちが数人で集まり、漁船のそばで酒を酌み交わす風景が見られ、コロナの早期の収束と新年の航海安全と大漁を願っていた。
一昔前まで宮古では、新旧の正月が盛大に行われていた。1950年代の後半から新正月一本化運動が進み、旧正月は旧暦と仕事や生活が密着している漁村だけに残るようになった。