保健指導実施率が大幅減/メタボ判定
コロナ影響し、半数以下に
宮古島市の特定健診でメタボリックシンドロームの判定を受けて、保健指導の対象となった人の2020年度における保健指導実施率が前年度から大きく落ち込んで半数以下の49・7%にとどまったことが分かった。市健康増進課は、新型コロナウイルス感染症の影響で集団健診が中止となったことや、感染予防の観点から対象者と面談する機会が減少したことを要因としている。
保健指導とは、保健師、管理栄養士などから生活習慣病予防を目的に電話や面談等のサポートが受けられる。主に肥満、糖、血圧、中性脂肪、コレステロール、尿酸、腎機能等で、生活習慣病の予防が必要な値だと判断された人が対象。
対象となった人には、後日連絡があり日程を調整して、これまでの健診データを経年的にまとめてその変化を見ながら指導が行われる。
20年度の市の特定健診は、対象者が1万716人。受診者数は3863人となり、受診率は36・0%。コロナの影響で前年度から5ポイント以上も落ち込んでいる。
さらに、特定保健指導対象者のうち、積極的な支援が必要とされるメタボと判定された人は159人。そのうち指導を最後まで受けた終了者は79人にとどまり、実施率は49・7%。前年度の56・1%から6・4ポイント下回った。
一方の動機づけ支援が必要とされるメタボ予備軍などの保健指導対象者は361人。このうち、指導終了者は329人となり、実施率は91・1%となっている。
メタボとその予備軍とでは、保健指導の回数が違う。予備軍は1~2回程度だ、メタボ判定は3回程度の指導が必要となっており、コロナの影響でこの回数をクリアすることが困難な状況があったと見られる。
同課は「新型コロナは基礎疾患を持っている人が重篤になりやすい」と指摘。その上で「感染状況の先行きはまだ見通せないが、保健指導の通知が来た際には積極的に指導を受けて自分の体の状況を把握し健康管理を徹底してほしい」と呼び掛けている。