暴力団介入阻止向け協議/市海岸利用促進連絡協
「管理一元化」は平行線/市と県で意向かみ合わず
市海岸利用促進連絡協議会(会長・伊川秀樹副市長)の2021年度第1回会合が24日、市役所で行われた。会議では、海岸管理の現状報告とその方向性の案について意見を交換。参加したマリンレジャー関係の事業者からは暴力団介入阻止に向けて行政、警察とのより密な連携が求められた。
会議では、宮古における海岸管理の今後のあり方について、市と県とで意向がかみ合わず、調整が難航している状況も垣間見られた。
現在、市は砂山ビーチ、前浜ビーチ、吉野海岸、中の島海岸の4カ所については県から移管されて管理運営を行っている。
県側は、そのほかの海岸なども一括して市に移管し市が管理運営することを求め「利用者にとっても窓口が一つになるほうが良いと思うので次年度以降検討してほしい」と話した。
市側は「今の人員配置やスタッフの数、予算の問題もあり、市がすべての海岸を一元化して受け入れて管理することは難しい。今は管理権限のある管理者おのおので考えていくことだと思う。恩納村では権限を委譲して村が管理していると思うが、宮古は海岸の面積、ビーチの数も多いので厳しい」との見解が示された。
管理運営方法についての協議は、市と県で平行線だったが、この協議会の下で連携を図り今後、一緒に動いていくことについては前向きな姿勢が示された。
一方、参加したマリン事業者からは、ジェットスキーの乱暴な運転や暴力団とつながっている可能性が高い業者が現状でも各海岸で営業を行っている状況などが示された。
違反業者、許可を得ていない業者に対する対応については、営業許可証や海岸占用許可書を発行して、無許可事業者との区別化を図ることの必要性なども示された。
そのほかにも、「市海浜、海域への暴力団等介入阻止同盟」を発足させ、警察を含めて官民が一体となって暴力団等のない安全で安心な海の環境を目指すことについても活発な意見交換が行われた。