農業振興、医療など重点/宮古島市
378億円の予算案を説明
宮古島市の2022年度一般会計当初予算案のマスコミ説明会が25日、市役所で開かれた。宮国泰誠総務部長らが概要を説明。農業振興や子供の医療などの充実を強調した。予算案は来月1日開会の市議会3月定例会に提出される。
予算総額は378億5000万円で、前年度比1億900万円(0・3%)の微増。歳入の構成比は自主財源が25%、依存財源は75%となっている。
財政調整基金からは、11億318万円を切り崩して、予算全体の収支不足を補う。基金の残高は約83億円という。
通院時の医療費が中学卒業まで無償化されるこども医療費助成事業には、1億4276万円が組まれた。通院の無償化は未就学児まで対象だったが、4月1日からは引き上げられる。
子供の貧困対策としては6550万円を充て、学習および生活を支援する。新型コロナウイルス関連では、接種対策費やコロナ影響による生活困窮者自立支援金などを盛り込んだ。
農業振興については、農地の区画整理などに10億3206万円。優良繁殖雌牛の導入に対する奨励補助金の支給や、バガスなどを堆肥化して地力増進に向けた実証事業も行う。
サトウキビの収穫1㌧当たり500円の支援金を出す収穫管理支援事業は、1億7228万円を組んだ。この支援金は21年度当初予算にも盛り込まれたが、野党議員の反対によって削除された経緯がある。
スポーツ関連では、伊良部屋外運動場整備事業のほか、市総合体育館の建設に向けた基本設計などに7300万円を付けた。選手派遣費(文化活動含む)は約1000万円を増額し、派遣対象者を拡充する。
環境保全対策事業は1億4011万円を組み、固有種・希少種の保全や外来種の防除などを実施する。
宮国総務部長は「市長の公約に関わる事業だけでなく、市民生活に直結するような予算については従来通り措置してある」と語った。