キビ支援、否決の公算/市議会経済工務委
修正案準備、きょう採決
「サトウキビ収穫管理支援事業費」が盛り込まれた2021年度一般会計補正予算について付託を受けた市議会の経済工務委員会(西里芳明委員長)は7日、再度協議した。修正予算案の準備が進められており、否決される公算が高まった。反対討論で新里匠氏、山里雅彦氏が「農薬や肥料補助などに使ったほうが生産意欲の向上につながる」などと意見を述べた。きょう8日に採決が行われる。
この事業は、サトウキビ収穫1㌧当たり500円の支援金を農家に給付する事業で、1億6352万円が計上されている。
討論では賛成の立場で長崎富夫氏と友利光徳氏が意見を述べた。長崎氏は「市長は農業振興を政策の一丁目一番地として選挙公約に掲げて当選した。市民の支持は得ている。ばらまきだと指摘する人もいるがそれは当たらない。農家の所得が向上すれば宮古の経済効果は大きいと確信している。基幹産業であるサトウキビ農家を支援してほしいと考え賛成する」と述べた。
これに対し、新里氏と山里氏が反対の立場で意見を述べた。
新里氏は市当局が資材高騰、高齢者問題、生産意欲の向上と説明していることについて「納得できるものがない。500円の根拠の説明もない」と強調し、「生産向上というのであれば増産率を上げた人に予算を付けるなどの施策が必要。サトウキビの所得向上においては地力向上が必要。農薬や肥料については補助率50%程度といっているが、5%のものや20%のものもある。農薬や肥料に補助することが地力向上につながる。そのため反対だ」と訴えた。