基礎課税分2万円上げ/国保税課税限度額
後期支援金課税は1万円増/運営協「妥当」、市長に答申
市国民健康保険運営協議会の石原智男会長は16日、市から諮問のあった国民健康保険税の課税限度額改定について、協議会での審議の結果「妥当」と判断したことを座喜味一幸市長に答申した。改定では基礎課税分の限度額を現行の63万円から65万円に引き上げるほか、後期高齢者支援金等課税額の限度額は現行の19万円から20万円に引き上げる。
今回、諮問を受け審議された国保税の課税限度額を引き上げる改正の内容は、昨年12月に閣議決定された2022年度税制改正大綱で定められたもの。
所得が高い人ほど高額になる税負担の課税限度額を引き上げることで、高所得者の負担額が増加。中間所得層被保険者の負担に配慮した国保税の見直しが可能となる。
現行の限度額では基礎課税分(医療分)の対象は、40歳単身世帯の場合、所得757万9701円以上となっていたが、今回の改正による引き上げ後は781万9222円以上となる。40歳夫婦と子ども2人の4人世帯では、695万959円以上が対象だったが、引き上げ後は719万480円以上となる。
今回の限度額引き上げに伴い、市内で対象となる世帯数は125世帯から9世帯減少し116世帯となる見込み。
一方、後期高齢者支援金分の対象は現行、単身世帯で908万2389円以上、4人世帯で846万8096円以上となっているが、引き上げ後は単身世帯で955万8572円以上、4人世帯で894万4286円以上となる。引き上げによる対象世帯数は90世帯から6世帯減の84世帯となる見込み。
市長室を訪れた石原会長は、2月24日に協議会を開催し、審議の結果、限度額の引き上げは妥当との判断を行ったことを座喜味市長に報告し、答申書を手渡した。座喜味市長は「答申をしっかり受け止め、これからの行政に反映させていきたい」と語った。
限度額の引き上げは22年4月1日から適応される予定で、限度額の改正は20年4月以来となる。