閉校跡地の有効活用へ/市が検討委設置
旧佐良浜小など6校対象/市議会一般質問
閉校(廃校)となった学校跡地を有効に利活用しようと市はこのほど、「跡地利活用検討委員会」を設置した。検討対象は、閉校となった旧佐良浜小など計6校。市教育委員会は「設置要項に基づき、公募を掛けながら企業の誘致などを検討していきたい」と話した。開会中の市議会(上地廣敏議長)3月定例会一般質問で18日、上地昭人教育部長が下地茜氏の質問に答えた。
学校統廃合をめぐっては、城東中の開校に伴い閉校した砂川中は、校舎を活用した市歴史文化資料館を開館、こども園も敷地内に建設する予定だ。
旧城辺中は、宝塚医療大学(兵庫県宝塚市)が校舎などを利用して観光学部の設置計画を進めている。
ただ、廃校になった▽佐良浜小▽伊良部小▽宮原小▽来間小中▽福嶺中▽伊良部中│は「乗り遅れた形」(市教委)で、今後の利活用が決まっていない。
質問で下地氏は、文部科学省の廃校施設利活用推進の流れを紹介。「廃校となる1年前から検討委を設置し、その中で公募を行い、廃校と同時に利活用を始めるというのが理想的なイメージとなっている」と指摘した。「宮古島市は廃校になってから1年後に検討委を立ち上げるという状況で、少しのんびりしているという印象がある」と述べ、市における廃校活用の進捗(しんちょく)状況をただした。
上地教育部長は答弁で「廃校前から準備しないといけない。2、3年経つと学校が使えなくなる」と、市の取り組みが遅かったことを認めた上で「要項をしっかり定めて公募を掛け、ホームページに掲載するなどいろいろな手だてを使って廃校の利活用を図らなければならない」と強調。「今後、委員会一丸となって、廃校の有効利用を図っていかなければならない」と述べた。
検討委では跡地の利活用方法や管理に関することなどを審議し、利活用計画を策定する。計画の有効期間は5年間で、この期間内に利活用計画の達成が困難であると見込まれる場合は、計画の見直しを行う。
委員長は伊川秀樹副市長、委員は各部の部長らで構成し、4月にも第1回委員会を開く予定。