販売額は39億148万円/21年度牛競り実績
子牛平均は69万円/コロナ禍も前年度比3億円増
JAおきなわ宮古地区畜産振興センターは19日、宮古、多良間両家畜市場の2021年度肉用牛競り実績をまとめた。それによると販売額(税込み)は39億148万円で前年度と比べて3億円増加した。新型コロナウイルスの感染拡大で長期間の緊急事態宣言など影響はあったものの、高値相場で推移した。21年度の子牛1頭平均価格は69万465円、平均キロ単価は2552円だった。
宮古は12回、多良間は7回の競りを開催。主流となる子牛の上場頭数は宮古が4078頭、多良間は1257頭。前年度との頭数比較は宮古が77頭減、多良間は124頭減となった。
全体の子牛1頭平均価格は前年度と比べて7万6526円高かった。市場別では宮古が70万2000円で同比6万7734円増、多良間は65万3075円で同比10万308円増だった。
平均のキロ単価は宮古が2540円で同比237円高、多良間は2598円で同比382円高かった。この結果、販売額は両市場ともに増加した。
成牛を含む全体の販売額は宮古が前年度比2億5176万円増の30億4975万円、多良間は同比4649万円増の8億5172万円だった。
今年度の競りについて、JAおきなわ宮古地区畜産振興センターは新型コロナの影響よりも全国的な子牛不足の状況や枝肉相場が安定推移していることで、子牛の価格が安定していたのではないかと分析している。
新年度の展望について下地隆弘センター長は「今後のコロナの感染状況や第7波発生の可能性など見通しは不透明」としながらも「子牛不足の状況や枝肉の状況などを見ても大きく値を下げることにはならないと思う」と話した。