キビ支援事業で舌戦/3月定例会一般質問
野党「支給額説明不足」/市長「多くの人が理解」
開会中の市議会(上地廣敏議長)3月定例会は23日、一般質問が行われた。最大の焦点となっている「サトウキビ収穫管理支援事業」について、座喜味一幸市長と野党市議との間で激しい舌戦が展開された。これまで同事業について2度否決している野党側は「不平等」「説明不足」を強調。座喜味市長は「今議会でしっかり説明してきた。多くの人が理解してくれたと思う」と述べ、双方の主張は平行線のままだった。
同事業は、キビ収穫1㌧当たり500円の支援金を農家に給付する内容だが、野党側は「ばらまき」と反発している。
今議会に提案された21年度補正予算に盛り込まれた同事業については、野党の反対を受けて削除された。
さらに、22年度の当初予算にも同事業は計上されており、水面下では与野党の議員間で意向の調整が進められているが、先行き不透明なままだ。
この日の一般質問で粟国恒広氏は「なぜ、1㌧当たり支援金が500円との考えに至ったのかがJAなど関係各方面に説明されていない。選挙の公約に掲げたから提案しただけでは納得できない」と見解を求めた。
これに対し座喜味市長は「私は農業振興、市民所得の10%アップと、サトウキビ生産意欲の増進につながる政策を掲げて当選した。それは議会としても認めるべきだ。さらに、その根拠についても数字を示して説明してある」と述べた。
粟国氏は「第1産業を支援するということであれば、農薬支援や補助率、水産業などにも広げた内容にし、もう一度精査して納得できる提案をしてほしい」と求めた。
座喜味市長は「キビだけでなく、施設園芸についても流通費の課題に取り組み、水産業支援についても説明してきた。その辺の説明は加えたので理解を得られたと考えている」と答えた。
同事業が盛り込まれている新年度予算案については、24日の予算決算委員会での協議を経て、25日の最終本会議で議会の判断が下される。