停電の早期復旧実現へ/災害時の連携協定締結
「市民生活の安定、安心」/市と沖電宮古支店
宮古島市と沖縄電力離島カンパニー宮古支店は30日、災害時における相互連携に関する協定を締結した。台風時の停電の早期復旧などを目指すもので、同日、市役所で調印式が行われ、座喜味一幸市長と同支店の徳嶺一宏支店長が調印を交わした。県と沖縄電力とではすでに同様の協定を結んでいるが、同支店と自治体が災害時協定を締結するのは今回が初となる。
今回の協定は、大規模災害発生時に市と同支店が連携し、迅速かつ的確に対応することにより早期の停電復旧に取り組むことを目的に締結された。協定に基づき双方で協力し、平常時から災害に備えるとともに、災害発生に伴う停電の早期復旧を実現し、市民生活の早期安定を図ることを目指す。
具体的な協力、連携の内容は、緊急連絡先を共有することによる緊急時の連絡体制構築▽沖縄電力が復旧作業に必要となる公園などの活動拠点の提供▽市の防災情報システムなどを利用しての停電情報の周知▽停電や道路寸断などの発生を防ぐための樹木の事前伐採▽復旧作業に必要となる進入路確保などのための障害物の除去-となっている。
調印式で協定の調印を交わした座喜味市長は「市民の生活を守ることが私たちの第一義。いかなる災害時においても電力をしっかりと確保することが市民生活の安定、安心において重要なこと。今回の協定締結は大変有意義。心から感謝したい。今後も安心安全な島づくりにお力をいただきたい」と同支店へ協力を呼び掛けた。
徳嶺支店長は、2019年に千葉県を襲来した台風では樹木等による甚大な施設被害が生じ、電力会社が社外関係機関との連携で復旧を行った事例があり、それを踏まえ国から各電力会社に対し自治体との連携強化について提言があったことを紹介。「今回の協定締結により大規模災害時の樹木、土砂等の除去などで連携が強化され、より迅速な復旧作業が行えることを期待している」との考えを示した。