故郷に思い寄せる/沖縄宮古郷友連合会
とうがに マドロスなど /3年ぶりに藝能まつり
【那覇支社】沖縄宮古郷友連合会(富田詢一会長)主催の「第32回藝能まつり」が3日、浦添市のアイム・ユニバースてだこ大ホールで開かれた。3年ぶりの開催に約700人の郷友らは、ふるさとに思いを寄せながら、華やかな踊りなどを満喫していた。
主催者あいさつで、富田会長は「藝能まつりは、ふるさとや沖縄本島にいる宮古出身者の個人や企業の協力と出演者のボランティアで開催できている。心から感謝したい。出演者はリハーサルから気合が入っており、最後まで楽しんでほしい」と述べた。
舞台は、平一学区郷友会の「とうがにあやぐ」と沖縄宮古民謡協会の「大世栄」で幕開け。在沖鏡原郷友会の大正琴「人生劇場」をはじめ、在沖多良間郷友会の「創作たらまふしゃぬふエイサー」、在沖久松郷友会の与那覇忠さんによる歌謡曲「あ~宮古丸」などが多彩に披露された。
続いて出演した、在沖池間郷友有志会が約10年ぶりに復活させた、マドロス姿で踊る「波止場シャンソン」に、会場からは手拍子や温かい拍手が送られた。城辺出身でオペラ歌手の黒島舞季子さんや、伊良部出身の長崎佐世さんが主宰するNS琉球バレエ団が、舞台に花を添えた。
特別出演では、「第26回鳴りとぅゆんみゃーく方言大会」優勝者の天久富雄さんが、軽妙なみゃーくふつで会場を盛り上げた。宮古民謡歌手の故国吉源次さんに師事した、祖父母が宮古出身の松原忠之さんは、情感を込めて「かにくばた」などを歌い上げた。
フィナーレは、久松出身でミュージシャンの下地イサムさんによる野崎フツの歌で、ふるさとの雰囲気が漂うイベントを締めくくった。
会場には、宮古島市の座喜味一幸市長や多良間村の伊良皆光夫村長も駆け付け祝辞を述べた。玉城デニー知事や松本哲治市長からはメッセージが寄せられた。