「患者の利便性が向上」/宮古病院・岸本院長
地域医療支援病院の役割強調
県立宮古病院の新院長に就任した岸本信三院長は14日、同病院で会見を開き就任を報告するとともに、地域医療支援病院として承認されたことや地域医療構想などについて説明した。岸本院長は、地域医療支援病院となることで同病院にある医療機器などが地域にあるクリニックの医師(かかりつけ医)と共同利用ができることを強調。「患者の利便性向上と、かかりつけ医が容易に精密検査ができる環境が整う」と話した。
地域医療支援病院としては2月に沖縄県知事から承認され、3月からは活動しており、県立病院では4番目となっている。役割は▽紹介患者に対する医療の提供(かかりつけ医等への患者逆紹介も含む)▽医療機器の共同利用の実施▽救急医療の提供▽地域の医療従事者に対する研修の実施│を挙げた。
一方で、今回の承認にともない、同病院の初診・再診加算料が4月1日から改定されることになる。
紹介がなく来院した場合、初診加算料を現行の2200円から5090円に引き上げるほか、他の医療機関を紹介するとの申し出に応じずに来院した患者の再診加算料(1回当たり2540円)が新たに設けられることを説明し、「紹介状がなく初診となると加算料が発生する。理解してほしい」と話した。
地域医療構想については「回復期の病床が現在はない状況。今年の5月ごろをめどに回復期の病床として(宮古病院に)5階西病棟に、骨折した人たちなどのリハビリなど在宅に向けての支援をする地域包括ケア病棟を設定する」と話した。