反収アップへ要点解説/JAきび対策室
栽培暦を一新、農家に配布
宮古地区さとうきび糖業振興会(事務局・JAさとうきび対策室)は「さとうきび栽培暦」を12年ぶりにリニューアルし、生産農家に配布している。サトウキビの夏植え、春植え、株出しの作業適期を月ごとに示し、作業のポイントを解説している。A0版のカラー刷りで、採苗ほ、除草剤、各品種の特徴も示している。
栽培暦の作成は2010年以来。6000枚を印刷、全生産農家に配布を始めている。
夏植えの場合は収穫後から2年間、春植え、株出しは1年間を▽土づくり・植え付け準備▽発芽▽分げつ期▽伸長停滞期▽伸長初期▽生育旺盛期▽伸長後期▽登熟期▽成熟期-に区切り、それぞれに作業内容を示し、作業のポイントを解説している。
苗用のキビを育てる「採苗ほ」を推奨し、約8カ月栽培の苗、無病苗、黒穂病発生のほ場から苗を取らないことを呼び掛け。除草については「基本は雑草が出る前、出た直後」とし、出る前は「土壌処理」、出た直後は「茎葉処理」の除草剤を使う。
分げつに影響する平均培土は、植え付け後2カ月以上、早すぎる倍土は茎を埋めてしまうため、茎数が減る。「茎数確保で反収アップを」と注意を促している。
対策室の平良明憲室長は「サトウキビ栽培の基本がカレンダーに示されているので、それぞれの農家の経営に合わせて使い、時期に合わせて適期作業をしてほしい。各品種の特徴も載せているので増産に向けて参考に。機械収穫で土壌が硬くなっているので、畝間の心土破砕で空気層を作ることがポイント」などと呼び掛けた。