国内最大級の船内披露/巡視船「みやこ」
市長ら招き船上で式典/宮古島海保
15日付で宮古島海上保安部(福本拓也部長)に配属された国内では最大級の大きさとなる巡視船「みやこ」(菊地元船長)の披露式と船内見学が26日、座喜味一幸市長らを招き、停泊中の平良港下崎ふ頭で行われた。「みやこ」は中城海上保安部から配属替えとなったもので、同保安部所属としては初の大型巡視船でこれで12隻目の巡視船となる。
巡視船「みやこ(PLー201)」は最新鋭の巡視船で、船が大きいことから多少しけている中でも活動ができる。総トン数3500㌧で、長さは約120㍍、幅は約14㍍。後部訓練甲板にヘリコプター発着甲板、最新鋭の監視機器や40㍉機関砲なども搭載している。乗組員数は42人。
海上保安体制強化のため建造された巡視船で、当初計画では最初から宮古島海上保安部へ配備される予定だった。しかし120㍍の船体を下崎ふ頭に接岸、係留できるようにするための岸壁整備が整っていなかったため、いったん中城へ配属され、このほど岸壁整備が完了したことを受け宮古島へ配属替えされることとなった。今後は宮古島周辺や尖閣諸島周辺海域で警備、救難などの活動を行う。
式典で福本部長は「配属替え以降も領海警備に万全を期し、毅然(きぜん)かつ冷静に、断固としてわが国の領土領海を守り抜くという最重要業務に変わりはなく、崇高な使命感と軒昂(けんこう)たる士気を維持高揚し、臆することなく全力を傾注してほしい」と乗組員に訓示した。
菊地船長は「宮古島を基地として活動できることをうれしく思う。尖閣諸島周辺海域の警戒が重要任務の一つだが、宮古島周辺海域の警備業務、救難業務にも取り組み、地域住民の安全・安心に貢献したい」とあいさつした。
来賓祝辞で座喜味市長は「周辺海域の警備などより万全な体制が構築されたことに感謝する。外国漁船による違法操業などもあり、今回の配備は心強い。宮古島周辺海域の安全・安心につながる」などと話した。このほか、市議会の上地廣敏議長もあいさつした。