処遇改善で人材確保を/座喜味市長
従業員の賃上げ要請/建設業協支部など3団体に
座喜味一幸市長は27日、県建設業協会宮古支部、宮古島商工会議所、宮古島観光協会を相次いで訪れ、「労働力不足が懸念される中、人材確保には処遇改善が不可欠」と会員企業従業員の賃金引き上げを働き掛けるよう求めた。団体代表は趣旨に理解を示す一方で、市の取り組みにも注文を付けた。
県建設業協会宮古支部では平良正樹支部長、宮古島商工会議所では根路銘康文副会頭、宮古島観光協会では砂川靖夫、根間靖両副会長が要請を受けた。
宮古建設会館で行われた建設業協会への要請で座喜味市長は「建設業は市内総生産の20%前後で産業別では最も大きなウエイトを占め、就業者も約2200人いる。建設業は市の振興発展を図る上で欠くことのできない産業。市としても公共工事の施工時期を平準化するとともに、建設業協会と連携を強化しながら、生産性向上を図る取り組みを一層推進する」とした上で「政府方針でもある建設業従事者のなお一層の処遇改善を検討してもらいたい」と要請した。
平良支部長は「業界は高齢化が進み、若年層の待遇改善が課題となっている。国の働き方改革もあり、10年ほど前から取り組んでいる。賃金アップは業界の発展にもつながる」と理解を示した。一方で「県予算が削減されたことを懸念している。受注の機会がなければ、賃金を上げたくても上げられない。予算の拡大確保に取り組んでほしい」と注文を付けた。
加えて「予算確保のため中央とのパイプづくりに業界と連携して取り組んでほしい」と求めた。座喜味市長は「連携して市民のために取り組みたい」と応じた。
座喜味市長は公約で「市民所得10%アップ」を掲げており、公約を意識した要請行動と見られる。