より良い未来づくりへ/宮古の課題、改善策提案
宮古毎日新聞主催「若いチカラ座談会」/復帰50年企画
沖縄の日本本土復帰50年という節目を迎える5月15日を前に、宮古毎日新聞はこのほど本土復帰50年企画として「若いチカラ座談会 若いチカラで宮古島の未来をつくる」を開催した。さまざまな職種の若者7人を招き、それぞれが感じている宮古島の魅力を聞くとともに、未来の宮古島をもっと住みやすい所にするためにすべき課題や改善点などについて思いを語ってもらった。(5、6、7、8面に座談会詳細)
参加したのは、宮古木工芸の与儀昌樹さん、住宅情報センターの友利海斗さん、うむやすみゃあす・ん診療所の渡眞利邦子さん、沖縄銀行宮古支店の島袋拓也さん、JAおきなわ宮古地区青壮年部の宮平浩幸さん、宮古島来間リゾートシーウッドホテルの久高鈴さん、佐平建設の大嶺太亮さん。
「宮古島の魅力」について与儀さんと久高さんは島の自然を挙げた。宮平さんは島の人が魅力と言い、島袋さんと大嶺さんは海と人の良さの両方を挙げた。渡眞利さんはさまざまな店舗や医療機関がそろう「良い規模感」、友利さんは満員電車や渋滞など通勤の移動ストレスがないことが魅力との考えを示した。
改善点として久高さんは通学路に「止まれ」の表示や看板がない箇所があることを問題視。交通事故防止のための整備が必要と訴えた。
宮平さんは女性農家が少ないことを挙げ、女性が増えれば農業は活発になるとして、女性が参入しやすい環境づくりを力説した。
島袋さんは島外に出た若者が戻って来ないとし、Uターンして事業を目指す人には融資などで支援したいとの考えを示した。
友利さんは若者が戻らない要因として家賃が高騰する一方、低賃金という現状を挙げ、行政による住宅支援が必要との認識を述べた。
渡眞利さんは、自然があるから観光業が発達している中、ホテル建設などで自然を失うことは本末転倒と指摘した。
与儀さんは宮古島の木があまり活用されていない現状を課題として挙げ、島の木による島の「木質化」を目指したいとする自身の夢を語った。