戦争のない世界訴え/3年ぶり5・15行進
大会宣言、スローガン採択/80人参加
沖縄が日本に復帰して半世紀の節目となった15日、5・15平和行進(主催・平和運動センター宮古島)が市街地の5・5㌔のコースで行われ、参加した80人(主催者発表)が「基地のない宮古、沖縄、平和な日本、戦争のない世界」を訴えた。行進後は市役所で平和とくらしを守る宮古郡民大会が行われ、大会宣言とスローガン案を採択。スローガンの中にはロシアによるウクライナ軍事侵攻に反対し、外交による平和的解決も求められた。
行進の出発式で、下地朝夫共同代表は「今回は核も基地もない平和な沖縄、人権が尊重される沖縄の実現の課題を始めとして、ロシアのウクライナ侵攻の問題について抗議の声を上げるとともに、それらの課題を考える人が増えることを目指したい」とあいさつした。
平和行進は、新型コロナウイルス感染症の影響で2年連続中止となっていたことから、今回は3年ぶりの開催となった。
参加者たちは、市役所を出発し、宮古郵便局、旧市役所平良庁舎を通り市場通りから市公設市場を左折して市役所に戻るコースを行進した。
曇り空の下で、参加者たちはそれぞれ所属する団体の旗を掲げながら、行き交う人たちに復帰50年の節目の日を世界平和、非戦の大切さを改めて考える1日にすることを呼び掛けた。
行進後の郡民大会では「基地のない宮古、沖縄、平和な日本、戦争のない世界をつくるために力を尽くす」とする大会宣言案を全会一致で採択。
さらに、「南西諸島の軍事基地化NO!」を掲げたスローガンでは「台湾有事にならないよう中国との協議を求めるとともに、南西諸島の戦場化を前提とした日米作成計画を立てないよう岸田政権に抗議しよう」など9項目も採択された。
最後は、参加者全員で「ガンバロウ三唱」が行われ、復帰50年の節目に改めて平和の尊さと二度と悲惨な戦争はしてはいけないという決意を新たにした。