捕獲成虫1000万頭以上/アオドウガネ
5年前の6倍の成果/誘殺灯増やし被害防止
サトウキビの生育を阻害するアオドウガネの誘殺灯がこのほど設置された。市によると、2021年に誘殺灯で捕獲した成虫は1013万9270頭と、2年連続で1000万頭を超えている。近年で最も抑え込んだ17年と比べて約6倍にまで増加。今年は誘殺灯を前年から約170基増やし、約1630基を設置して被害を防ぐ考えだ。
アオドウガネ被害は、サトウキビの根が幼虫に食害されて起こる。被害が大きくなると株全体が枯死することもある。このため、関係機関が長年、駆除作業を実施。誘殺灯を使って成虫を捕らえ、地中の幼虫を発生させない取り組みを継続している。
駆除作業で捕獲数は2008年から右肩下がりで推移。同年の846万頭から9年後の17年には173万頭まで減少していた。
だが、18年は増加に転じて294万頭となった。翌19年は誘殺灯を増やしたこともあり、2倍となる650万頭を超えた。
20年はさらに増えて1012万頭となり、初の1000万頭の大台に。21年は1013万頭と減少する傾向は見られなかった。
急増の要因は不明という。現状、立ち枯れなどの被害は見られないが、関係機関は危機感を強めている。
市は4月27日に誘殺灯を各地に設置した。期間は7月末まで。捕獲のピークは6月で、ここ数年では伊良部の捕獲数が多いという。
市農政課は「誘殺灯が発光していなかったり、壊れたりしている場合は修理しようとせずに、連絡をいただきたい」と呼び掛けている。報告や問い合わせは、同課(電話79・7813)まで。