「架空請求」相談が最多/消費生活セ宮古分室
昨年度件数は260件/成年年齢下げで増加懸念
県消費生活センター宮古分室は18日、2021年度の消費生活相談状況を発表した。相談件数は260件で前年度から5件減少。最多は架空請求などの「商品一般」で28件(10・77%)。次いで、サラ金相談などの「融資サービス」23件(8・85%)だった。同分室では「契約内容や身に覚えのない請求など判断に迷った場合は速やかに相談してほしい」と呼び掛けた。
前年度まで相談件数の項目で最も多かった「デジタルコンテンツ」は、それに含まれる相談が多種多様なため今年度から廃止された。
同分室は「あくまで今回はそれが細分化されただけで、その相談件数が減っているわけではない」としている。
21年度で最も件数の多かった「商品一般」は、不特定多数に送られるダイレクトメッセージ(迷惑メール、SNSなど)や架空請求などとなっている。
同分室では「SNSの広告の中から誘導されて架空請求や知らない契約につながるケースもある。自らの情報を安易に発信するとそこに付け込んで来る悪質業者もいるので気を付けてほしい」と話した。
そのほか、「健康食品」13件(5・00%)、「移動通信サービス」12件(4・62%)、個人間借金等の「相談その他」も12件(4・62%)、「レンタル・リース・貸借」11件(4・23%)などとなっている。
契約当事者の年代別相談件数をみると、70代が最も多く51件(19・6%)。以下▽60代50件(19・2%)▽50代32件(12・3%)│など。
最も多かった70代については、債務整理や死亡した場合の相続に関する相談などが多い。
同分室では今年4月から成年年齢が20歳から18歳に引き下げとなったことを懸念材料として挙げ「18歳、19歳の若者の契約はこれまでのように未成年契約による取り消しができない。今の時代はスマートフォンで手軽に何でもできるので、この年齢の相談が今後増える可能性がある」と指摘した。
相談状況は、5月の「消費者月間」に合わせてまとめられ、同分室長の金城奈穂子さんと消費生活相談員の洲鎌加代子さんが発表した。
消費生活に関する相談は同センター宮古分室(電話72・0199)、または局番なしの「188」(消費者ホットライン)まで。