21年度接種率は60%/狂犬病予防注射
まん延防止ライン下回る/市環境保全課 飼い主の「義務」強調
宮古島市における2021年度狂犬病予防注射の接種率が60・7%となったことが市環境保全課のまとめで分かった。前年度の52%に比べて8ほど上昇しているが、まん延防止ラインの70%を下回っている。同課では狂犬病注射の予防接種が飼い主の「義務」であることを強く訴えながら、今年度においても積極的な接種を求めている。
同課によると、21年度の接種状況は飼い犬登録数3001頭のうち、1824頭が接種した。
市における近年の接種率は、12年度に67・4%、13年度62・4%と60%台を維持したが、14年度から50%台となり、さらに下降傾向が続いて19、20年度とも52%となっていたが、21年度は久々に60%台となった。
ここ数年は、新型コロナウイルス感染症の影響で例年は5月に実施する集団接種が行われておらず、22年度も中止となっている。
同課では「コロナの影響で集団接種ができない状況だが、飼い犬登録をしっかり行い、かかりつけの動物病院などで積極的に接種してほしい」と呼び掛けた。
また、狂犬病予防注射の接種が3年以上ない犬の飼い主に対して、同課では通知はがきを送付しており、21年度は全体では約1400通を送付した。
同課は「今年度も長期未接種の人には再度通知はがきを送る予定。年々、接種率が向上してこの通知はがきが減ることが一番好ましい」と話した。
義務付けられている狂犬病の予防接種を強く求める理由には、飼い犬の実態に即した登録数をより正確に把握することもあるという。
これまでにも同課は「飼い犬が死亡した場合に市に連絡がないことも多い、狂犬病の怖さを再確認するとともに、正確な登録数を把握するためにも積極的に接種してほしい」と呼び掛けた。
飼い犬が亡くなったり、飼い主変更や家を引っ越した場合の連絡先は市環境保全課(電話79・5283)まで。