5月の宮古島 1カ月降水量は815㍉
観測史上最多を更新/梅雨前線停滞で大幅増に
宮古島で5月の1カ月間で観測された降水量は815・0㍉となり、2011年に記録した過去最多雨量を285・5㍉も上回って、5月としては観測史上、最も多い降水量を記録する結果となったことが1日、気象庁のまとめで分かった。梅雨前線が宮古島周辺に停滞するなど前線の影響を直接、受ける結果となり、降水量が大幅に増加したものと考えられる。
過去の5月1カ月間に宮古島地方気象台で観測した降水量が最も多かったのは、2011年の529・5㍉。次いで01年の529・0㍉、1996年の524・5㍉。500㍉を超えたのはこの3回のみで、1937年の観測開始以来、これまで600㍉を超えた年はなかった。
今年5月を日別で見ると、24時間降水量が最も多かったのは、大雨警報と記録的短時間大雨情報が発表された28日の124・0㍉。この日は市内各所で道路が冠水し、一部では車が立ち往生するなどの被害も見られた。大雨となった要因は梅雨前線の影響で大気の状態が非常に不安定となったためと考えられる。
同じく大雨警報が発表された26日にも100㍉を超える112・5㍉を観測した。梅雨前線に吹き込む湿った空気の影響で雨雲が発達したためとみられている。
そのほか20日には89・5㍉、11日には70・5㍉、23日には64・5㍉を観測している。
今年5月に過去最多を更新する量の雨が降った要因について宮古島地方気象台では「例年5月は、梅雨前線が宮古島よりも北側にあり、前線に向かって風が吹くため宮古島は梅雨入りしていても夏らしい気候になることが多いが、今年は前線が宮古島の上空を南北に移動したり、宮古島の上で停滞するなどして、前線の影響を直接受ける形となったため、雨が降りやすい状況となっていたと思われる」と分析している。