大漁、航海安全を祈願/各地でハーリー
3年連続で規模縮小
旧暦5月4日(ユッカヌヒー)に当たる2日、向こう1年間の航海安全と大漁を願う海の祭典「ハーリー・海神祭」が佐良浜漁港や久松漁港、池間島などで開催され、それぞれの会場で漁師や関係者らの笑顔と歓声が響いた。(6面に写真特集)
昨年、一昨年に引き続き、今年も新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点からほとんどの会場では規模を縮小しての実施となった。
男たちによる勇壮な爬龍舟競漕(きょうそう)などのイベントは行わず、神事とサバニによる御願(うがん)バーリーが行われた。
それでも、昨年に比べてより通常に近づいた内容で実施する漁港も増えており、佐良浜では3年ぶりに関係者による海神祭の式典と陸上パレードも行われた。
一部の漁師からは「例年通りに盛大に開催はまだできていないが、だんだん通常のハーリーに戻りつつある。来年はぜひいつものハーリーの雰囲気が島全体を包むことを願っている」との声も聞かれた。
各地の御願バーリーでは、漁師や青年らのこぎ手が力強い掛け声に合わせたかいさばきを披露。水しぶきを上げて進むサバニに会場は歓声と興奮に包まれた。
そのほかにもこの日は、池間、狩俣、島尻、久松、布干し堂、西原、荷川取などで関係者による御願バーリーなどが行われ、早期のコロナ収束を願いながら、豊漁と航海の安全を祈願した。
今回は大神、高野、宮古島漁協上野支部は中止となったが、浦底漁港船主組合の御願バーリーは5日に予定されている。
ハーリーは、豊漁と航海安全を祈願する漁民最大の行事の一つ。各漁港では爬龍舟競漕が行われて毎年、大勢の人出でにぎわっている。