避難に航空機381機必要/市防災危機管理課
国民保護計画で見積もり
自治体が有事に備えて住民の避難誘導を行う国民保護計画に基づき、宮古島市では全市民の避難に必要な航空機総数を381機と見積もっている。同計画を担当する防災危機管理課によると、台湾有事の懸念を踏まえ、自治体と県や国が具体的な取り組みの決定に向けて動きだしているといい、7月にも宮古島市など先島市町村と県の意見交換が行われる予定だという。
市の「国民保護計画」は、国民保護法(武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律)に基づき2008年に策定。政府の国民の保護に関する基本方針や県国民保護計画の変更などを踏まえ、19年2月に一部変更している。
同計画では、観光客を含めた全住民の避難に必要な航空機は381機と見込んでいる。内訳は、住民が363機、観光客は18機としている。
船舶で避難させる場合は、住民が109隻、観光客が5隻の計114隻と試算している。
同計画を担当する市防災危機管理課は20日、本紙の取材に対し、「住民避難の際の輸送力は県が確保することになる。県の計画も踏まえ、国や県としっかり協議していきたい」と説明した。
さらに、7月下旬に先島地区市町村の担当者と国、県のオンライン意見交換会が予定されているとした上で、「台湾有事を懸念する声が高まる中で、具体的な取り組みについて決定していくことは必要なこと。国や県としっかり調整して取り組んでいきたい」との考えを示した。
市国民保護計画は、市のホームページに掲載されている。