5月の捕獲数700万匹/アオドウガネ
前年同月比の1・4倍/誘殺灯増設で増加か
市農政課はこのほど、サトウキビの生育を阻害するアオドウガネの5月の捕獲数をまとめた。それによると、前年同月に比べて1・4倍となる703万3650匹が捕獲された。年間捕獲数は2020年から2年連続で1000万匹を超えており、今年も増加傾向にあると見られている。
アオドウガネ被害は、サトウキビの根が幼虫に食害されて起こり、被害が大きくなると株全体が枯死することもある。このため、関係機関が長年、駆除作業を実施。誘殺灯で成虫を捕らえ、地中の幼虫を発生させない取り組みを続けている。
今年は誘殺灯を前年から162基増やし、1627基を設置した。例年同様、5月1日から7月31日まで稼働させ、被害防止を図っている。
今年の捕獲数を地域別に見ると、最も多いのが城辺で296万匹。次いで伊良部が223万匹、平良が80万匹、上野が65万匹、下地が39万匹となっている。全地域で前年を上回っている状況だ。
駆除作業で捕獲数は、2008年から右肩下がりで推移。同年の846万匹から9年後の17年には173万匹まで減少していた。
18年は増加に転じて294万匹となった。翌19年は誘殺灯を増やしたこともあり、2倍となる650万匹を超えた。
20年はさらに増えて1012万匹となり、初の1000万匹の大台に。21年は1013万匹と減少する傾向は見られなかった。
急増の要因は不明という。市農政課は「今年は5月の半ば以降に増えている。昨年より設置数を増やしているので、比例して捕獲数も増えているのではないか。6月は減少していると現場の声もあるので今後も注視したい」としている。