最高路線価9.5%上昇/宮古の伸び率、県トップ
24年連続で西里通り
【那覇支社】沖縄国税事務所は1日、相続税や贈与税の算定基準となる2022年分の路線価(1月1日現在)を発表した。宮古島税務署管内の最高路線価は平良字西里の「西里大通り(中央通りとの交差点から北西向け区間)」で、1平方メートル当たり11万5000円。前年からの伸び率は9・5%で、県内6税務署管内でトップだった。
西里大通りが宮古島税務署管内の最高路線価となるのは1999年から24年連続。新型コロナウイルスの感染拡大による影響で21年は最高路線価が「横ばい」だったが、今年は高い上昇率となった。
路線価の評価に参加した不動産鑑定士の濱元毅氏は、宮古島署管内で最高路線価の伸びが高い理由として、「宮古地区は、ホテルや広域公園など開発計画が多い。そういう中で、商業用途(の物件)が密集しているエリアが限られており、需要が集中しやすい」との分析を示した。
また、宮古地区の最高路線価が石垣署管内の1平方メートル当たり14万5000円に比べると比較的低いことも、宮古が伸びた要因となっている可能性があるとした。
同日に公表された国税庁のホームページによると、宮古地区の下里通り、市場通りなどでも、路線価が上昇している。
県内での最高路線価は、21年連続して那覇市久茂地3丁目の「国際通り」で、前年比0・7%下落の1平方メートル当たり142万円となった。2年連続の下落だが、昨年のマイナス1・4%からは下げ幅を縮小した。
宮古を含む県内税務署管内の最高路線価は、宮古島署と沖縄署が昨年比で上昇したほか、石垣署と北那覇署、名護署は横ばい。下落は那覇署だけだった。
路線価は、相続税や贈与税の算定基準となり、毎年1月1日を評価時点として、12月31日までの間に相続、または贈与により土地などを取得した場合に適用されるもの。地価公示価格などを基にした価格(時価)の80%程度をめどに評価して算定する。