伊波洋一氏、接戦制し2期目の当選 参院選
第26回参院選は10日に投開票が行われ、「オール沖縄」勢力が推す現職の伊波洋一氏(70)=無所属=が大接戦を制して2期目の当選を果たした。元総務省官僚で新人の古謝玄太氏(38)=自民公認・公明推薦=は及ばなかった。オール沖縄勢力は、直近の参院選に比べ得票差が大幅に縮小したものの、今回も全県選挙で勝利したことで、県知事選に向けて弾みをつけた形となる。
伊波氏は、新型コロナウイルスの感染拡大により打撃を受けた県経済の回復と、玉城デニー県政と連携した沖縄振興などを強調して選挙戦に臨んだ。
宮古・八重山への陸上自衛隊配備については、「住民合意がないまま南西諸島への自衛隊ミサイル配備を行っている」として反対を強調。米軍普天間飛行場の辺野古移設についても、反対としていた。
一方の古謝氏は、同じく沖縄経済の回復を訴えたほか、38歳という若さと実行力を強調した。また、「日本を取り巻く安全保障環境は決して落ち着いてはいない」として宮古・八重山への陸自配備に賛成、米軍普天間飛行場の辺野古移設も様にする立場で選挙戦を行ったが、及ばなかった。
ただ、オール沖縄勢力の候補は、自公候補に2019年の第25回参院選で約6万4000票差、16年の第24回参院選では10万6400票差をつけて勝利してきただけに、票差は大幅な縮小した。
沖縄選挙区には、いずれも新人で販売業の山本圭氏(42)=NHK党公認=、元警察官の河野禎史氏(48)=参政党公認、金城竜郎氏(58)=幸福実現党公認=の3人も、及ばなかった。
投票率は、前回2019年執行の選挙(49・00%)を1.56ポイント上回る50.56%だった。