刑法犯 発生件数は190件/宮古島署22年上半期
検挙時、40%が飲酒/酒がらみ犯罪防止が課題
宮古島警察署(仲宗根宗信署長)はこのほど、2022年上半期の同署管内の刑法犯認知件数(暫定値)をまとめた。それによると、刑法犯発生件数は190件で前年同期の127件より63件増加した。刑法犯で検挙された人が飲酒していた割合は約40%となっており、アルコール関連犯罪の防止が喫緊の課題となっている。
刑法犯認知件数は多いものから窃盗犯122件(前年同期比69件増)▽粗暴犯31件(同6件増)▽その他の犯罪が30件(同1件増)▽知能犯4件(同11件減)▽風俗犯3件(同2件増)、凶悪犯0件(同4件減)となっている。
検挙された人の飲酒率は県全体では約20%となっているのに対し、同署管内ではその2倍と高い割合。さらに、その約半数は「暴行」や「傷害」事件となっている。
特徴としては深夜0時から午前6時まで、場所は自宅や繁華街、関係性は友人や知人同士の発生が多いという。この状況を踏まえると、友人らと深酒し、けんかに発展していることが推察される。
同署では「飲酒した状態で深夜の時間帯に知人同士の暴行や傷害事件が多く発生している。市民の皆さんにはこのような状況をしっかりと認識してもらい、知人同士であっても、『遅い時間まで深酒しない』、『適正飲酒に努める』などして被害者とならないことや犯罪に巻き込まれないなどの行動を自ら積極的に取ってほしい」と呼び掛けている。
一方、深酒などが起因する犯罪には「路上寝」もある。路上寝は道路交通法違反の「道路における禁止行為」に該当し、罰則は5万円以下の罰金。同署管内では22年上半期に214件発生。昨年同期比で50件増となっている。
路上寝は道路交通法違反になるだけでなく仮睡者狙いの窃盗や交通事故に遭う危険性がある。同署管内でも、今年4月に路上寝していた男性が軽自動車にはねられ、頭部負傷と肋骨(ろっこつ)骨折などの重傷を負う事故が発生している。
同署では厳しく対応する方針で、「路上寝は事件や事故の被害に遭う可能性がとても高い行為で法令違反にも該当する。今後は当事者に対し、『警告書』の交付も行っていく」と強調した。