再発防止の意見書可決 海保誤射/18人の全会一致で
野党の4人は退席/市議会臨時会
9日に行われた市議会(上地廣敏議長)では、与党市議から「宮古島海上保安部巡視船実弾誤発射について再発防止を求める意見書」が提出された。この意見書の内容や文言について、一部の野党から不満の声が出て4人が退席。残った与党10人と中立2人、野党6人の合計18人で簡易採決が行われた結果、異議は出ずに全会一致での可決となった。
今回の採択時は、野党1人が欠席していたことから、与野党22人のうち野党で自民会派の粟国恒広氏、平良敏夫氏、我如古三雄氏の3人と保守宮古未来会の新里匠氏が退席となった。
提出された意見書の宛先は、内閣総理大臣や衆議院議長らで、同保安部がこれまでに説明してきた誤射に至る経緯を示しながら、現場近くには航空燃料の給油施設があり、それが被弾すれば大惨事になった可能性や、当時は近くの県道で道路改良工事の従業員もいたことなどを指摘して事故の重大さを訴えている。
その上で「大事故につながりかねない今回の実弾誤発射については二度と同じことが起きないようマニュアルおよび策定した再発防止作を全職員で順守することを強く求める」との内容で提出された。
新里氏は「趣旨については賛同するが、文言について内容が違う方向に行く懸念がある」との理由で退席した。
また、自民会派の粟国氏も「すでに海保としても対策も安全面についても市長にきっちり報告してあるので、この採決について私たちは退席する」として議場から退席した。
同意見書については、本会議前に議会運営委員会が開かれて、与党側は委員会提出を目指したが、委員会提出には全会一致が条件となっており、一部野党の反対を受けたことで委員会提出とはならなかった。
委員会提出ができなかったことで、与党側は下地茜氏が提出者となり、3人の与党市議が賛成者議員となり議会に議員提出した。