少人数で祖霊迎える/各家庭で旧盆「ンカイ」
コロナ禍で静かに
旧盆初日の10日、市内の各家庭では亡くなった人たちの世界とされる後世(グソー)から先祖の霊を迎える「ンカイ(迎え)」が行われた。今年の旧盆も新型コロナウイルス感染症の影響で少人数での「ンカイ」で少し寂しい様相となったが、家族らは仏壇に手を合わせ、祖先に感謝するとともに、子孫繁栄や無病息災などを祈った。
旧盆は旧暦7月13日から15日に行われるもので、今年は8月10日からの3日間に当たり、きょう11日が2日目の「ナカビ(中日)」、あす12日が最終日の「ウフイユー(送り日)」となる。
新型コロナウイルス感染症拡大の中での旧盆ということもあり、県では▽大人数での会食は控える▽時間差を設けて短時間の滞在とするなど密にならないように▽室内の換気や手指消毒等感染対策の徹底▽重症化リスクの高い人との接触を控える▽帰省する人は帰省前に陰性確認の検査をし、体調不良時には帰省を延期する-など呼び掛けている。
平良下里の砂川芳彦さん(78)宅では旧盆初日に孫が訪れ、仏前で線香をたいて先祖の霊を迎え仏壇に手を合わせた。芳彦さんは「コロナの影響で寂しいお盆だが仕方ない。家族が健康で毎日楽しく過ごせるよう先祖に祈りたい」との思いを述べた。