22年度、宿泊者数が大幅増/市街地型エコハウス
8月で前年度総数上回る/市、施設の魅力発信に期待
平良根間地区にある市の市街地型エコハウス(環境共生型住宅)の2022年度宿泊者数が大きく伸びている。8月17日現在で23人が宿泊。21年度実績の15人をすでに上回っているほか、8月中には20年度総数の24人を上回る見込みだ。市エコアイランド推進課によると、8月もすでに予約で埋まっているという。
環境省の100%補助を受けて建てられた市街地型エコハウス。なかなか伸びない利用状況を何とかしようと、市は19年に以前は1泊のみとしていた利用条件を変更し、4泊までの連泊を可能にした。
さらに、宿泊者から要望の強かったエアコンを設置し、利用しやすい環境を整えたことで、利用率の向上が期待されていた。
しかし、20、21年度とも新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う緊急事態宣言などもあり、利用率は伸び悩んでいた。
その後、ワクチン接種が進み、行動制限も緩和されたことで観光客が戻り始めたことから、今年度は一気に利用が伸びている。
前年度は利用者数「0」の月が8回あったが、今年度は毎月予約が入り、好調に推移している。
施設の利用率について同課では「この施設はもともと、地域の気候風土や敷地の条件、住まい方に応じて自然エネルギーを最大限に活用し、環境に負担をかけない建築方法をPRすることが目的で収益を上げることではない」としているが、その魅力が広がる意味では利用率が伸びていることは歓迎している。
同課によると、宿泊者からの感想では「快適に暮らせる工夫が生きている」「空間の広がり、光と風の取り込み方の工夫が素晴らしい」などの感想が寄せられているという。
今後については「今はほとんどが島外の人が利用している。もちろん、島外の人が利用してエコハウスの魅力を感じてもらうことも大切だが、宮古島市民ももっと利用してもらって、その魅力を感じて家造りに生かしてほしい」と、地元の利用促進も呼び掛けた。
このエコハウス予約は、宿泊日の5日前までに同課に申請書を提出する。島外者の場合は郵送で申請書を提出する必要がある。