新総合体育館 現存地で建て替えへ
用地選定委員会が結論/着工時期はまだ見通せず
第2回市新総合体育館用地選定委員会(委員長・伊川秀樹副市長)が26日、市役所で開かれ、候補地の中から委員の評価が最も高かった現在ある総合体育館の土地とする意見をまとめた。意見は大城裕子教育長を通して、座喜味一幸市長に報告される。建設地決定は座喜味市長が判断する。建設費は防衛省補助金を活用することを検討しているが、具体的な着工時期はまだ見通せていない。
選定委員会では前回、委員らが採点した候補地の中で、現存地が1位になったと報告があった。委員から報告に対する意見は出ず、全会一致で承認した。
1984年に建設された現施設は築後38年が経過している。台風の襲来でたびたび、屋根の一部が崩壊し、補修後も雨漏りする状況がある。2018年の耐力度調査では基準をクリアしていたが19年の台風13号で再び屋根が破損。今年1月の再調査では基準を大きく下回っている。
市は建設用地を面積1・2ヘクタール以上の市有地、土地の形状、人口重心から2キロ圏内を基準に現存地、前福運動場内、カママ嶺公園内に絞り込んだ。3候補地での事業の経済性などについて、比較した。
16人の委員は3候補地を①敷地概要②利便性③安全性・防災性④事業の経済性⑤まちづくり・中心市街地との関係⑥事業の効率性─について評価し、60点満点で採点した。
市は基本構想をすでに固めており、今年度の当初予算に基本設計など7300万円を計上。「複合型スポーツ振興・人材育成拠点施設」としてハンドボールコートが2面入るメインアリーナや武道(剣道・柔道・空手など)に対応できるサブアリーナ、屋内ランニングコースなどを整備する方向で進めている。
市は24年度での実施設計を目指しているが、予算確保などはこれからだ。事業費は現時点で約54億円を見込んでいる。