3陣営、56~60%台予想/前回、前々回並み見込む
下地氏出馬の影響注視/宮古島市区投票率
9月11日に投開票される県知事選に立候補した、新人で前衆議院議員の下地幹郎氏(61)、同じく新人で前宜野湾市長の佐喜真淳氏(58)=自民・公明推薦、現職の玉城デニー氏(62)=立憲民主・共産・れいわ新選組・社民・社大・にぬふぁぶし推薦=の3氏は現在、宮古でも激しい選挙戦を展開している。今回知事選の市選挙区における投票率については、宮古の3陣営とも前回並みの56%台から前々回並みの60%を見込んでいるようだ。
過去12年間に行われた3回の知事選では、2010年が55・58%、14年が59・49%、18年は56・62%。地元出身の下地氏が出馬したことも影響してか14年は、他の2回よりも投票率が高かった。
今回知事選について、宮古の下地陣営は「前々回とも雰囲気が違う。若者や熟年層の女性らを中心にフル活動している。宮古では知名度が抜群なので、投票率は60%を見込み、それを目標にしている」と意気込む。
佐喜真陣営は「見込みとしては60%を予想する。保守地盤の宮古においては投票率が高ければ高いほどこちら側に有利。その目標に近づける運動を展開したい」と語気を強めた。
玉城陣営は「台風の影響もあって期日前投票次第だが、前回並みを予想している。実際にはそれよりも少し落ち込むかもしれないが、前回並みの56%を見込んでいる」との見解を示した。
過去3回の選挙における保守系候補は、事実上の保革一騎打ちの構図で展開された10年と18年の選挙では、1万3000票台を獲得している。
一方の革新勢力(オール沖縄勢力含む)は10年が8500票台、18年の選挙で当選した現知事の玉城氏は約1万1000票獲得。一騎打ちの構図では、8500~11000票程度が基礎票とみられている。
一方で、下地氏が出馬した14年の選挙は、投票率が高かった中で同氏が最多得票の9000票台を獲得。
その影響を受けた保守系候補は票を減らして8800票台、オール沖縄勢力の候補も6800票台と落ち込んでいる。
地縁血縁票が大きく影響する土地柄だけに、地元出身の下地氏が出馬したことで、投票率の動向も票読みも難しくなってきている。
投開票まで残り1週間。台風11号が期日前投票にも影響を及ぼしていることもあり、各陣営とも複合的な要素をにらみながら、11日の投開票日に向けて支持取り付けの運動を激しく展開していく。