台風12号、キビ被害額は1億600万円/宮古島市
梢頭部折損や葉裂傷など/襲来間隔短く、被害少なく
宮古島市は14日、台風12号のサトウキビ被害(速報値)などをまとめた。それによると被害額は1億618万円となっている。サトウキビは梢頭部折損や葉片裂傷など見られたものの、前回の台風11号ほどの被害は確認されなかった。今後は、塩害などの被害が懸念されるため、市では「かん水などで塩害対策をしてほしい」と呼び掛けている。
市農政課では「前回の台風11号の影響でサトウキビは横倒しになっており、今回の台風は風もさほど強くなく、台風発生の間隔も短かったことで被害が抑えられたのではないか」とみている。
製糖工場関係者は「前回の台風が去った状況からさほど変わらない。幸いなことに台風11号と12号が同じ方向に風が吹いたこと。そうでなければ被害はもっと大きくなったかもしれない」と話した。また、今後の生育については「まだ9月中旬。今後、新しい葉ができるまでの期間が長くなればさらに影響は大きくなると思う」と話した。
除塩などを目的にかん水する農家も予想されるが、宮古土地改良区では、決められた曜日以外に使用すると他の組合員のかん水に支障が出るため、「曜日と適正な水量、使用時間は必ず守るようにしてほしい」と呼び掛けている。
このほか、台風12号に伴う市の被害として、農林水産部が所管する施設のトタン屋根破損で18万4000円のほか、観光商工スポーツ部所管の多目的前福運動場の防球ネット一部破損、総務部所管の佐和田の浜防災監視カメラの故障が報告された。いずれも被害額は査定中となっている。