住宅地上昇率が県1位
市内周辺で高い伸び/商業地最高値3・6%上昇
【那覇支社】県は20日、2022年県地価調査(7月1日時点)を発表した。住宅地の平均上昇率は、宮古島市が前年比10・9%となり、県内41市町村でトップ。住宅地の上昇率では、県内の1~5位を宮古島市の地点が占めた。市内の商業地最高価格は、「平良字西里根間246番地(築登之屋)」の1平方㍍当たり14万5000円で、上昇率は同3・6%だった。
県地価公示分科会の濱元毅代表幹事は、県全体の地価動向について「コロナ後の収益見通しが立ちつつあり、土地購入の動きが出てきている」と述べた。
また、宮古島市の住宅地に関しては「城辺や上野、島尻など、周辺地区の地価が上がっている」との分析を示した。すでに価格が上がっていた市中心部に比べ、割安な地域に上昇がみられるという。
住宅地で、最も上昇率が高かったのは、「城辺字保良村内507番地」の前年比23・1%。同地点の上昇率は、20年に同37・3%、21年も22・9%で、3年連続して高い伸びを示した。 市内での住宅地最高価格は、「平良字久貝ムイ原852番9」で、1平方㍍当たり3万6500円(前年比5・8%上昇)だった。
また、市内の商業地は、平均上昇率が同4・0%(21年は同4・6%)となった。商業地は、20年に平均上昇率が4割近くという高い値を示し、その後は比較的落ち着いた動きとなっているが、上げ幅は県内5位につけた。
濱元代表幹事は「宮古は期待性が高い場所で、特に西里通りなどは引き合いが強い」と語った。
一方で、宮古を含めた県全体の不動産取引について「昨年とほぼ同じ状況だが、コロナ前の水準には至っていない」と述べ、取引への懸念が完全には払拭(ふっしょく)できていないとの認識を示した。
多良間村の住宅地2地点の価格は、昨年から横ばいだった。