経営改善へ各種取り組み/宮古食肉センター
市役所で豚肉販売実施へ/ヤギの血液販売も開始
宮古食肉センター(荷川取広明社長)は、第1、第3水曜日の午後5時から市役所で豚肉の販売を始める。21日にはプロモーション販売も行われ、短時間で完売した。同センターは現在も行政や関係団体からの支援を受け、事業・経営を継続しており、公益性、公共性を維持しながら自立した経営継続に向けて、ヤギの血液販売の開始などさまざまな取り組みを進めている。
同センターの2021年度決算では約46万円の黒字となっているが、市などからの補助金3000万円が投入された上での黒字。3000万円のうち、市が負担しているのは2146万円で72%に当たる。持ち株は沖縄振興開発金融公庫が30%、JAおきなわが22・3%、市が16・4%と市の持ち株比率は低いものの、補助金での市が占める割合は大きい。
同センターは経営改善に向けた新たな販売事業の取り組みとして、市役所での豚肉販売や同センターでのヤギの血液販売などを開始。販売する豚肉はヒレやロース、テビチ、ソーキなど。また、ヤギ血液の販売価格は1袋(1~1・5㌔)税込みで500円となっている。
また、と畜事業でもこれまで外部委託していた豚肉のカット業務をセンター職員が技術習得することで、経費削減などに取り組んでいる。
同センターについては開会中の市議会9月定例会の一般質問で、砂川和也氏が「赤字改善に向けて市は今後どのような対応をしていくのか。食肉センターがある意味を考えてほしい」と質問。これに砂川朗農林水産部長は、業務委託費の削減やヤギ血液の付加価値商品の開発などを進めていきたいと示すともに、「島内の飲食店やホテルなどに地産地消を推進し経営改善に取り組みたい」と説明した。