「島の宝、サシバ守ろう」/保護の重要性アピール
合同パトロール出発式/伊良部島
2022年度サシバ保護合同パトロールの出発式(主催・市環境衛生局)が7日、伊良部地区津波避難施設の1階多目的スペースで行われた。市や県、宮古野鳥の会、伊良部島の児童生徒たちが参加して、サシバを保護することの重要性を再確認するとともに「島の宝、サシバを守ろう」と呼び掛けた。飛来数調査は8~21日の期間に同施設の屋上避難ステージで実施される。
出発式で市環境衛生局の下地睦子局長(代読)は「市鳥でもあるサシバがこれからも、中継地となるこの島に安心して飛来できるよう、今後もさらにこの保護活動が充実発展することを願っている」とあいさつした。
県自然保護課の出井航課長(代読)は「サシバ飛来数調査は今年で50回目を迎える。これも関係者の皆さんのおかげ。県としてもサシバが訪れるこの素晴らしい自然環境を次世代に引き継ぐ取り組みを推進するので、これからも協力してほしい」と呼び掛けた。
決意表明では伊良部島中学校の仲間泰心生徒会長が、サシバの飛来数が年々減少していることに警鐘を鳴らした上で「このパレードを通して多くの人にその保護を伝えるとともに、これからも1羽でも多くのサシバが伊良部島に訪れ、寒い冬を乗り越え、また次の年も島の空一面に飛び回って秋の訪れを告げてくれることを願っている」とあいさつした。
そのほか、宮古野鳥の会の仲地邦博会長もサシバの飛来数が減少し続けていることを説明しながら「これは島の森林率が影響している。これからもサシバの中継地として過ごしやすい環境にするためにそれぞれが協力して取り組む必要がある」と話した。
出発式後、宮古島警察署のパトカーと市の広報車などで、サシバ保護や鳥獣保護思想の啓蒙(けいもう)パレードに出発した。
保護パトロールは伊良部島内、宮古島内の主な飛来地区を対象に宮古島署などと連携して行う。