障がい者就労に理解深める
トライアル制度活用例学ぶ/雇用企業らが意見交換
障がい者雇用企業等実践意見交換会「働く仲間を増やしませんか~どうしてますか? 障がい者雇用~」(主催・市地域自立支援協議会就労支援部会)が12日、JTAドーム宮古島会議室で開かれた。「障害者トライアル雇用制度」を活用し実際に就労した状況などの実践発表が行われたほか、同制度の説明、宮古特別支援学校の取り組みなどについて理解を深めた。
今回、同会に参加したのは、障がい者を雇用している企業や今後雇用を考えている企業。同制度は障がい者を原則3カ月間試行雇用することで適正や能力を見極め、継続雇用のきっかけとしてもらうことを目的としたもの。対象者1人当たり月額最大4万円、精神障がい者を雇用する場合は最大8万円の助成金を受けることができる。支給期間は最大6カ月。
実践報告では、同制度を活用して「富山型デイサービスまんまる」に就労した渡真利睦子さんが自身の体験を発表。渡真利さんは就労してから1年が経過している。
仕事に入る前は「利用者に不快な思いをさせないか」や「利用者やスタッフとコミュニケーションが取れるか」「臨機応変に対応できるか」などの不安があったという。就労してからも「常に緊張し、利用者から注意されたこともあった」と話した。
しかし、職場の仲間のサポート体制が良かったといい「分からないことでも分かりやすく教えてくれて、スタッフも気に掛けてくれる。退社時にはありがとうと声を掛けてくれるので気持ちよく仕事を終えることができている」と感想を話した。
渡真利さんはこれからの目標として「介護福祉士の資格に挑戦したい。お金をためて一人暮らしができるようにしたい」などと笑顔で発表した。
このほか、同制度を活用している企業や検討している企業に対して「週時間(1日2時間)から始められて週20時間(1日4時間)で働けるようにする制度なので、障がいがある人が無理なく働くことができる。どんどん活用してほしい」と呼び掛けた。