地域継承の演目など一堂に/宮古芸能フェス
各団体が踊りや演奏披露/27年ぶりに宮古で八月踊り
「美ら島おきなわ文化祭2022」の沖縄文化発信事業「宮古芸能フェスティバル」(主催・同実行委員会)が6日、マティダ市民劇場で開催された。宮古圏域の伝統芸能など13演目が次々に披露された。多良間村塩川字会による八月踊り「長寿の大主」は、約27年ぶりに宮古島で演じられた。会場には多くの市民が集まり、地域に継承されている伝統芸能を堪能した。
同フェスのテーマは「ニガイ(願い) この島の先人の想い 未来へ」。宮古圏域の精神文化を再認識し、次世代へとつなげていく機会とすることなどを目的に実施された。
関係団体が多数参加してクイチャーや三線、獅子舞、棒踊り、ヨーンシーなど多彩な演目を繰り広げた。
幕開けは市文化協会副会長の砂川春美さんによる「ニガイ」。宮古方言で大会の成功と関係者の健康などを願った。
「漲水ぬクイチャー」では、開始前に保存会が踊りの指導を行い、演奏が始まるとステージと客席が一体となっていた。
多良間の八月踊りは、新型コロナウイルスの影響で奉納余興が3年連続で中止となっており、塩川字会としても久々の舞台となった。
トークコーナーでは與那城美和さん、桃原薫さん、佐渡山武士さんがパネラーとして登壇し、「ニガイと宮古圏域の芸能~『継ぐ』を考える~」をテーマに意見を交わした。
交流実演として、金武町並里区伝統芸能保存会が「金武町の棒かじゃで風」などを披露した。
イベントの様子は、動画投稿サイト「ユーチューブ」で生配信された。
主催者あいさつで玉城デニー知事(代読・照屋義実副知事)は「この機会に沖縄文化の魅力を存分に堪能し、多彩な文化芸術に触れて感動と喜びを分かち合っていただきたい」と述べた。