市新型コロナ 感染状況は下げ止まり/宮古保健所・木村所長
今冬、インフル同時流行懸念/「拡大防止へワクチン接種を」
宮古保健所の木村太一所長は11日、市内の新型コロナウイルス感染状況や今後の見通しについて宮古毎日新聞社の取材に応じた。この中で、市内の感染状況について、現在は下げ止まりとの見解を示した。12月~2月にかけての今冬についてはインフルエンザとコロナ(オミクロン株)の同時流行が懸念されるとし「感染拡大を防止するためにもインフルエンザのワクチンと、コロナワクチン接種後から時間が経過している人は接種してほしい」などと呼び掛けた。
新型コロナウイルス感染症については9月26日から全数把握の見直しを実施しており、今回の見直しによって詳細な届け出の対象が▽65歳以上▽入院が必要な感染者▽重症者リスクがあり治療薬の投与が必要な感染者▽妊婦―に限定されている。
全数把握の見直し後の感染状況について「届け出の対象は今週は1週間当たり18人。見直しされた週は1週間当たり約70人だったので下げ止まり状態となっている。しかし、昨年の今ごろはゼロだったので、見直しがあってもゼロにはなっていない状況。以前から見れば感染者数が少なく見えるが、推測では届け出対象の4~5倍くらいの感染者がいると考えられる。宮古島では週に100人前後ほどは感染者がいると思われる」と説明した。
木村所長は「宮古の流行状況は下げ止まっている感じで週に20人前後。年齢層は若い子どもや親世代で見られる。高齢者施設も報告はあるがピークよりは少なくなっている小康状態だと思う。施設は少し増えている懸念がある」と強調した。
感染拡大を防止するためには「高齢者に感染を拡大させないような視点からも個人個人の感染防止対策がより重要になる。冬に感染拡大するのは換気が不十分になるためなので換気対策を。また、大人数での飲食(忘年会など)は一堂に集まるのではなく、小分けするなどの対策をしてほしい。またワクチンの接種を最新の状態にしておく。インフルエンザが同時流行する可能性もあるため、積極的にインフルエンザワクチンも接種してほしい」と呼び掛けた。