市歌の方言版特訓中/西原コーラス「ゆりの会」
島言葉の魅力発信へ/20日お披露目向け総仕上げ
20日にマティダ市民劇場で開催される「美ら島おきなわ文化祭2022」の市独自事業「宮古の宝再発見みゃーくふつフェスタ」で、宮古島市歌~黎明(れいめい)の空に~」を西原の方言版で初めて披露する西原コーラス「ゆりの会」(仲間忠会長)のメンバーは15日、西原公民館で最後の練習を行った。メンバーたちは本番で、市歌の歌詞と島言葉の魅力を同時に発信しようと、真剣な表情で練習に取り組んだ。
市歌を西原の方言にしたのは、同会世話役の小川榮子さん。歌詞を方言にする際には実際に作詞を担当した砂川健次さんにも面談したという。
「砂川さんの歌詞には平良、城辺、下地、上野、伊良部それぞれの地域のことがしっかりと盛り込まれていて本当に感動したし、どうしてもこの歌詞を普及させたいと思った」と話した。
ゆりの会のメンバーは、3年前から方言市歌の練習に取り組み、その成果を学校などで発表する予定だったが、新型コロナウイルス感染症の影響で発表の場を失っていた。
ようやく発表の機会を得て、本番に向けた最後の練習となった15日には、市文化協会の饒平名和枝会長も激励に駆け付けた。
饒平名会長は「教員時代に西原の地域にはとてもお世話になった。素晴らしい取り組みであり、本番も楽しみにしている」と笑顔で話した。
仲間会長も「3年前から練習してきたので本番も大丈夫だと思う。メンバーも地域の方言で歌う方が歌いやすいといっている。他の地域でもそれぞれの方言で市歌を歌う機運が盛り上がればうれしいね」と話した。
最後の練習で、小川さんはメンバーに対して「歌詞の意味を知って、そして理解して歌うことで、その思いは伝わる。本番ではこれまでの練習の成果を披露しながら、この歌詞の素晴らしさを聞く人たちに感じさせよう」と呼び掛けた。