ハーベスター値上げに助成を
農家の窮状訴え市長に要請/きび生産組合
平良、城辺、下地、上野、伊良部の5地区のさとうきび生産組合は21日、市役所に座喜味一幸市長を訪ねハーベスター刈り取り料金値上げに対する助成を要請した。これに対して座喜味市長は理解を示し、今後検討するとの見解を示した。
5地域の生産組合からの要請では、ウクライナ情勢などの影響で、燃料、肥料、農薬等の生産資材費が上昇し続けて生産コストが増加する中、追い打ちをかけるようにハーベスター刈り取り料金も改定されたことを説明。
その上で「現状では生産農家の収入が減少して生産意欲の低下を招いてしまう。このままではさらに農家経営は厳しくなり、キビ生産者の離農も懸念される。意欲と希望を持って生産し続けるためにも要請の趣旨を理解してもらいハーベスター収穫に係る料金について助成してほしい」と訴えた。
これに対して、座喜味市長は「市としては現在、農家の所得、手取り増加のためにいろいろ案件に取り組んでおり、できるだけ財政出動しようとの思いでいる」との考えを示した。
その上で「機械化が進んでその手数料を払っていくと農家の手取りは減る。構造的な部分も検討する必要がある。個別経営から地域営農などの形にすることなども課題。皆さんの知恵ももらいながら、要望の内容をしっかり受け止めて地域の糖業が振興できるよう市も前向きに頑張りたい」と述べた。
5地区の生産組合のメンバーはこの日、市議会の上地廣敏議長にも同様の要請を行い、サトウキビ農家の厳しい現状を訴えながら要請の趣旨に理解を求めた。