葉タバコ種まき開始/23年産
新品種導入、豊作祈願
2023年産葉タバコの播種(はしゅ)式が26日、城辺地区で行われた。生産農家やJAの関係者らが前期以上の豊作を祈願して種をまいた。同日は伊良部地区、25日には下地、上野両地区でも行われた。各地区で新品種が導入され、城辺地区では栽培面積の約5割を新品種に切り替える。
県たばこ耕作組合によると宮古島市における23年産の契約面積は262・7㌶で内訳は▽平良18㌶(生産農家数5戸)▽城辺78・6㌶(17戸)▽下地70・6㌶(19戸)▽上野77・3㌶(20戸)▽伊良部18・2㌶(5戸)│。多良間村は14・7㌶(7戸)となっている。
城辺地区の播種式は、JA城辺支店そばの育苗ハウスで行われた。
城辺葉たばこ生産振興会の砂川祐輔会長は、22年産は収量の大幅減や資材高騰などで厳しい年だったことを振り返った上で「23年産は新品種の導入という明るい話題もある。みんなで情報を共有しながら所得向上、経営安定を目指し一丸となって大豊作にしよう」と呼び掛けた。
県たばこ耕作組合の乗浜勇二販売技術部長は不安定な天候が続き、生産農家は長期間畑に入れない状況が続いていることを挙げ「気持ちはあせっていると思うが、今が我慢の時、必ずタイミングは来る」と強調。今年産から導入される新品種「NS1」は脇芽が少なく省力化が図られると期待を示し「大豊作にして不作だった前年を挽回しよう」と激励した。
JAおきなわ宮古地区本部の下地誠本部長は「きょうの播種式を通して、互いに意見交換しながら大豊作と安全な作業に結び付けよう」と述べた。
JAおきなわ城辺支店の砂川浩美支店長が乾杯の音頭、城辺葉たばこ生産振興会青年部の福里剛部長が音頭を取り、全員で「ガンバロー三唱」を行った。
順調にいけば、発芽した苗は12月中旬に配布、鉢上げなどを経て、来年1月10日ごろに本畑への植え付けが始まる。
宮古地区全体の葉タバコの前期(22年産)実績は、収量393㌧、販売額7億9800万円の大幅減。反収(10㌃当たりの収量)は137㌔。平均キロ単価は宮古島市2031円、多良間村1977円だった。