月島機械と和解成立/新製糖工場建設費訴訟
追加費用は1億8000万円/村議会12月定例会
村長が一般質問で報告
新製糖工場建設に係る機械設置工事を請け負った月島機械への追加費用の支払いについて、費用額で同社と争っていた件で13日、村と同社の和解が成立した。村は総額で1億8000万円を同社に支払う。同日開催された村議会(福嶺常夫議長)12月定例会一般質問で伊良皆光夫村長が明らかにした。また、支払った追加費用については同工場の指定管理を受けている宮古製糖の使用料に加算するとの考えを示した。
この問題は、新製糖工場の建屋基礎工事が遅れたことから圧搾機械などの設置工事が大幅に遅れたことで、請け負った月島機械が村側に不適切な工程管理があったと主張し追加費用の支払いを求めた。一方、村は当初の請求額が3億700万円だったものの訴訟時は1億円減額し、2億60万円となるなど同社が過大請求をしている可能性が高いとして金額面で争っていた。
村側は2020年6月までに同社に1億円を支払っており、今回の和解でさらに8000万円を支払うことで計1億8000万円の追加費用を支払うことになった。
質疑では豊見山正議員が「和解相手方である月島機械は和解に同意したか」と質問。伊良皆村長は「13日の午前中に裁判があり、村と月島で和解が成立したという連絡を受けた。詳しい和解調書についてはまだ届いていない」と答えた。
さらに、これまでの遅延損害金が4500万円と算出されることや、今後も裁判が継続した場合は1年間で660万円の遅延損害金が発生する可能性を示し「村としては和解できてよかったとほっとしている」と述べた。
また「追加費用問題が解決していなかったため、製糖工場使用料についても確定していなかった。宮古製糖との協議不調の原因は追加費用を使用料に加算するという考えだからだ。使用料は今回の和解金額を踏まえた額にするのか」とただした。
それに対し伊良皆村長は「使用料についてはこれまでも答えたように施設に要した費用について使用料を協議するとしており、この追加費用が無ければ製糖工場は完成していない。総額1億8000万円は施設に要した費用なので当然使用料に加算される」との見解を示した。
この日は豊見山氏のほか、豊見山常和氏、豊見城玄弘氏、垣花幸徳氏、森山実夫氏も質問した。