一斉放水で無災害願う/市消防出初め式
救助などの展示訓練披露/3年ぶり有観客
市主催の2023年消防出初め式が7日、市消防本部(宮國和幸消防長)で行われた。消防職員・団員らが参加し、特別点検などを実施。会場には大勢の親子連れらが集まり、展示訓練などを見学した。最後は一斉放水を披露し、一年間の無災害を願った。
出初め式は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で昨年は中止、一昨年は規模を縮小して無観客で実施された。有観客での開催は3年ぶりという。
一日消防長の任命も3年ぶりに復活。出初め式の開始前に、第48代ミス宮古島の山里穂乃花さんに任命辞令が交付された。
特別点検では、座喜味一幸市長、県消防協会宮古地区支会の前川尚諠支会長、一日消防長の山里さんが隊列を組んだ消防職員や消防団員の服装を確認した。
展示訓練では、はしご車を使って訓練棟の屋上から取り残された人を救助したり、火災を鎮圧したりする様子を披露。子供たちは目を輝かせて見詰めていた。
座喜味市長は「消防職員の皆さんには心身の鍛練、技術の錬磨に努め、市民の熱い信頼と期待に応えていただくよう強く望む。消防行政に課された責務を強く認識し、各種訓練や職員研修などを通して消防体制の充実強化を推進したい」と式辞を述べた。
一日消防長の山里さんは「市民一人一人の防火意識の高揚を図り、自助の精神を高めることにより、火災や災害の少ないまちづくりにつながる。この体験を市民の皆さんに伝え、消防活動の一助となるよう頑張りたい」と語った。
22年の市内での火災発生は8件だった。救急出動件数は3922件となり、過去最多となっている。
出初め式は、消防業務に対する市民の理解と信頼を深めるとともに防火思想の普及、啓発を目的に実施されている。