安保関連3文書の概要説明/防衛局、市長と意見交換
市は丁寧な説明を要望
沖縄防衛局の小野功雄局長らが11日、市役所に座喜味一幸市長を訪ね、昨年12月に閣議決定された安全保障関連3文書について概要を説明した。約1時間の意見交換は非公開で行われた。終了後、座喜味市長は、トマホークを含めた反撃能力などで、宮古島の陸上自衛隊の持つ機能について「市民の関心も高いので、宮古島関連についての計画などは速やかに、丁寧に説明をしてほしい」と要望したことを強調した。
冒頭、小野局長は「関係各自治体の首長に概要を説明している。わが国の安全保障環境は非常に厳しいものがある。領土、領海、領空を断固として守っていく中で、3文書にのっとり戦略的な思考を持ち、しっかり対応していきたい」と話した。
座喜味市長は「安全関連について国で大きな動きがあった。南西諸島の私たちは当事者なので注視している。市民も国の考えに興味を持っている。しっかりと話を聞かせてほしい」と語った。
防衛局側の説明終了後、座喜味市長は記者団の取材に対し、「安保関連3文書の基本的な考え方の説明を受けた。宮古関連の大きな課題などについて意見交換した。反撃能力について宮古島の陸上自衛隊の状況について質問したが、今のところ具体的に決まっていないとの回答があった」と話した。
また「有事があってはならない」としながら、南西諸島における有事を前提としている国の考えについて質問するとともに「島民の安全、国民保護に関して具体的にしてもらわなければならない」と求めたという。
下地島空港の平時の利用について、国の考えも質問したと話し、防衛局からは「国交省、海上保安庁、防衛省など含めて平時における訓練についての活用などについては国で議論を進めていく状況にある」との回答だったと述べた。